チェロの移弦について、私が習ってきた移弦の基礎を解説してみました。
移弦について
チェロを弾く時に、移弦を難しく感じる方が少なからずいらっしゃる様で、時々、『移弦の練習方法を教えて下さい。』といったメッセージが届く事が有ります。
そこで、移弦の基礎、ポイントについて簡単に解説してみようと思います。
作用点
弓の持ち方で解説しましたが、ボウイングをてこの原理で例えるなら、親指が支点、人差し指が力点、そして弦と弓の毛が接している部分が作用点になります。(あくまで例えです。)
そして、動画で解説しましたが、移弦した際は、この作用点=弦と弓の毛が接している部分がイレギュラーしている事になります。
G線からD線に移弦する際、G線で弾き終えた位置(作用点)と、D線で弾き始める位置(作用点)は異なります。
そして、これは私見になりますが、恐らく!この作用点が腕の進行方向と逆になった時に、微妙な違和感というか、抵抗を感じる方が多い様に思います。
移弦の難しさ
言葉で説明するのが難しい、解りにくい文章になってしまうかもしれないのですが・・・
ダウンでG線からD線に移弦した場合、作用点は腕の進行方向にジャンプします。
この場合は、多分、そんなに難しくはない、違和感はそんなに無いのでは、と思います。
ところが、動画でも解説した通り、例えばダウンで上の弦から下の弦に移弦した場合、作用点は腕の進行方向と逆の方に飛ぶ事になります。
ダウンでA線からC線に移弦した場合、C線で弾き始める位置(作用点)は、既にA線で通過した点になります。(弓のスピードが速い場合は、例外も有るかと思います。)
指導を頼まれた際に散見するのが、この腕の進行方向に対し、作用点が逆向きになった場合、違和感を覚えるのか、或いは腕の意識が弓先の方にいってしまうのか、発音が甘くなる方になります。(解りにくい文章かもしれませんが、動画を見ながら何度か読んでみて下さい。)
移弦の為の練習
という訳で!
あくまで私見ですが、私は移弦の練習としては、弓が弦に触れた瞬間にしっかりと咬む練習をする、発音の為の練習をするのが一番近道かと思います。(というか、私はそう習いました。)
なので、私は
↑この練習と
↑この練習を、まずはしっかりとやる事をお勧めします。
前述の通り、この練習はシュバブ先生の練習です。
弓が弦に触れた時に素早く弦を咬む事が出来る様になれば、完璧に発音出来る様になれば、肩の力も抜け、移弦の問題も解決しているかと思います。
・・・と、一生懸命説明しても、まぁ大体皆さん、曲を弾いてる方が楽しいからこういう基礎練習はやってくれないんですよね。。。ハハハハハ・・・いと哀し・・・
【移弦の時の腕の使い方に関しては、またの機会に解説してみようと思います。】
参考になる事を祈りつつ
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