エンドピンとは、床に刺してチェロを支える棒状の部品です。

エンドピンはチェロ以外でも、コントラバス、コントラファゴット、バスクラリネットにも付いています。

伸縮可能で、演奏者の身長(座高)などに合わせて調節します。

以下の文では交換も比較的簡単に音の変化を楽しめるエンドピンについて綴ってますが、記載したのは2009年です。

今後さらなる新製品の開発も十分あり得ると思いますので、先生、あるいは新製品に精通した楽器屋さんにご相談するのが一番と言う事を最初に書かせて下さい。




エンドピンについて

チェロのエンドピン

チェロにはエンドピンという棒が楽器の胴体から伸びていて、それを床に刺して演奏します。

昔は両足で挟んで演奏していました。

今でも、ビルスマ氏、鈴木秀美氏らバロックチェリストはエンドピンを用いず、両足でチェロを挟んで演奏しています。

ただ、昔も体格の小さい人は、箱を置き、その上にチェロをおいて弾いていたそうです。

要するに、今も昔もチェロを体の方に持ってきて、体に合わせて演奏していたわけです。

エンドピンを開発したのは、セルヴェと言われています。

エンドピンは楽器を支えるほか、振動を床に伝えて響きを増幅させるという役割を持つため、皆、どのピンが自分の楽器に合うか色々試したりしています。交換も手軽で、音の変化も実感できるので、私も様々な物を試し、所有しています。

そこで、私が所有、試したことのあるエンドピンを綴ってみようと思います。

材質についてエンドピンの材質として現在普及しているのは、鉄、カーボン、チタン、タングステンの4種類だと思います。

私は全種持っている他、鉄でも焼かれて硬さを増した物とか、タングステンと真鍮が混ざった物、その他同じ材質で太さの違うもの等、数えたことはありませんが、結構所有しています。

一台のチェロに一本のエンドピンで十分なんですから、使ってないエンドピン、、、金額を考えると、、、いうことは止めましょう。

では、材質によって音にどのような違いがでるか、私の主観で感想を綴ってみようと思います。

カーボン

カーボンのエンドピンが開発、発売されたのは、今から12~3年前位だと思います。

私は因みにカーボンをつけて以来、ずっとカーボンを使用しています。

特徴としては、非常に軽い事で、音は明るく開放的になるようです。

因みに先端はタングステンで非常に硬いため、ほぼどこにでも刺さります。

チタン

チタンもカーボン同様軽いのが特徴です。

記憶の範囲で、私はチタンのエンドピン自分で買ったのが一本の他、試作品を貰ったりして、何本か持ってる筈なのですが、明らかに手元にある数が足りません。

特にすぐ使う予定はないですが、借りっ放しの人、返せ。特に使ってないなら絶対返すように。

おそらく一番普及している材質ではないでしょうか。

一口に鉄と言っても、中が空洞になっている物や、値段の張るものまで様々です。

難点としては、錆びる事があるのと、先端が丸くなってしまい、時折削らないと、演奏中ピンが滑る恐れがあることでしょうか。

おそらく新作楽器を楽器屋さんで買う場合、最初に付いているのは鉄のピンだと思います。

タングステン

おそらく巷に出回っている中で一番重い材質のはずです。

その重さのため、悪く言えば振動を妨げ、よい言い方をすれば、音がまろやかになるようです。

エンドピンの考察

簡単に交換できることから(ネジ部分を除いてお考えください。ネジ部分から交換となると、穴埋め等が必要な場合もあり、値段を考えてもオオゴトです。)友達通しで交換しあって感想を述べ合ったり、そういう光景をよく見かけます。

ですが、弦同様、弾き手が感じるほど、聞き手はそこまで強くは違いを感じないようです。

チェロ弾きがあーでもないこーでもないと言ってピンを交換しているのを見るピアニストの顔に、そんな事に時間とお金使うより、練習したら、と書いてあったり。。。

とは言え、やはり少しでも自分の楽器を良い状態にして、良い音で、気分良く音をだして演奏したいですものね。

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