弓の持ち方に関して綴ってみようと思います。

弓の持ち方は千差万別、考え方も先生の数だけある事と思いますが、ここでは、私が習ってきた事、実際に見聞してきた事を綴っていこうと思います。




弓の正しい持ち方

弓の正しい持ち方というのは、本によって、あるいは先生によっては、2の指は此処にきていなければならない、あるいは3の指は此処に、等言い切っているのも見たことがありますが、結論から言えば、よい音がだせて、きちんとコントロールできるのであれば、どのように持ってもかまわない筈です。

もしかしたら、正しい弓の持ち方は『自分に合った持ち方で、自分の意のままにコントロールでき、かつ最小限の力と腕の重みでその楽器の一番良い音をだせる持ち方』と定義できるかもしれません。

例えばですが、極端な言い方になってしまうかもしれませんが、コンクールの受験規定、採点規定に、弓を持つとき、親指は2の指の裏にきていなければならない、等のものを私は見たことがありません。

肘が低すぎる場合は減点とか、弓は必ず右手で持つといった事も、規定には入ってないのではと思います。(責任は持てませんが)

この辺は、例えば新体操の演技の点数、スキージャンプの採点とは大きく違う所だと思います。

肘が低かろうが高かろうが、手首が高かろうが低かろうが、良い音がだせるのであれば、左手で弓を持って弾いても問題ないはずで、身近なところでは、シュバヴ先生の生徒に一人、構えが逆(弓を左手で持ち、右手で弦を押さえてます。)の生徒がいたそうです。

現在その方はフィンランドで普通にチェリストとし活躍しています。

ただ・・・初心者を教えるときですが、『弓をどう持っても良い音がでるなら構わないよ』と言っても、初めて弓を持つ人はサッパリ解らないと思います。

それ故、先生は細かく持ち方を言って、根気強く自分(先生)の持ち方を叩き込もうとしますが、指の長さは人それぞれ、最終的には自分で自分の手、身体に合った弓の持ち方を探求し、見つけなければいけないのではと思います。

では、弓の持ち方を探求するにあたり、ポイントとなる点を挙げてみようと思います。

腕の重さが掛かる位置

弓は腕の重さで弾くとよく例えられますが、腕の重さが掛かる位置は一点。

ダウンだろうがアップだろうが、弓先だろうが真ん中だろうが手元だろうが、腕の重さがのらなければいけないポイントは、弦と弓の毛が接している部分です。(補足すると、弦と弓の毛が接している部分から、弓の進行方向に向かって腕の重さを掛ける)

てこの原理で言うと、弦と弓の毛が接している部分が作用点、そして、親指が支点、人差し指が力点と例える事ができると思います。

弓を動かした場合、作用点が動いていることになります。それ故、弓先に行くにしたがって、肘を上げていき、あるいは手首をひねり、腕の重さをより乗せていくといった記述を目にしたことがありますが、やり方は様々ながら、弓先に行くにしたがって腕の重さを乗せづらくなっていくのは確かだと思います。

時折見かけたことがあるのですが、アップのときは人差し指に、ダウンのときは小指に腕の重さをかけるという説明。。。

私はこのように習った事はなく、読んだだけなのですが・・・言わんとしている事は解らないでもないですが、小指に重さかけたら・・・弓が弦から離れちゃいませんかね。。。

多分ですけど、ダウン弾いてる人の小指を誰かが押したら・・・一度この説を掲げる先生にご意見を詳しく教わりたいと思っています。

チェロのボウイングのお手本

チェロのボウイングのお手本とし、バルトロ先生と毛利先生の動画をご紹介します。

バルトロ先生のボウイング

バルトロ先生の右手は、エレガントで切れ味抜群、神技の様な右手でした。

毛利先生のボウイング

教科書の様なボウイングから太い音を出し、本当に多彩な音色を奏でる毛利先生の右手・・・ため息しかで無いです。。。

ロングトーン

ロングトーンは、アスリートで言ったらストレッチ、料理人でいったら大根のかつらむきの様な練習かもしれません。

私は毎日の練習の始めに、そして本番前の精神統一に、メトロノームを60にして一分間のロングトーンをやっています。

ロングトーンについて、詳しくはこちら⇒チェロのロングトーン




チェロの弾き方

チェロの弾き方に関する記事です。

チェロの構え方

チェロの弓の持ち方

チェロの左手

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